天然歯のように噛める人工歯「インプラント」仕組みや治療手順を解説
皆さん、こんにちは。
大森駅から徒歩2分の歯医者【大森わたなべ歯科】です。
むし歯や歯周病により歯を失っても、「1本くらいなくても大丈夫」そう思っていませんか?
1本でも歯がなくなると、見た目の美しさに欠けたり噛む力が低下したりすることがあります。
歯を失ったら、「入れ歯」「ブリッジ」「インプラント」などの方法で補うことが大切なのです。
中でも、天然歯のように噛める人工歯「インプラント」の仕組みや治療手順を紹介します。
渡邊 正紘 院長
歯科医師免許取得後、同大学付属病院第二総合歯科にて研修。
その後、東邦大学医療センター大森病院 口腔外科にてレジデントとして従事したのち、東京、埼玉、神奈川の歯科医院に勤務。神奈川の医療法人では副院長を務めた。
医院名:大森わたなべ歯科院長
所在地: 〒143-0016
東京都大田区大森北1-8-13
カスタリア大森Ⅱ 2階
大森駅徒歩2分
Contents
インプラントとは?
身体にいれる医療器材の総称を「インプラント」といいます。
一般的には、インプラント=歯科の人工歯というイメージも強くなりました。
まずは、歯科のインプラントの仕組みや特徴を詳しくみてみましょう。
インプラントの仕組み
インプラントは、以下の3つの構造でできています。
・インプラント体
・アバットメント
・上部構造
「インプラント体」とは、歯でいう根っこの部分です。
外科手術により、インプラント体を顎の骨に埋め込みます。
インプラント体は、ネジ状の構造をしており、身体にやさしく安全性の高い「チタン」でできているため、金属アレルギーを引き起こしにくい金属です。
また、骨と結合しやすい特徴があるため、天然歯のような噛み心地を手に入れられます。
「アバットメント」は、インプラント体と上部構造をつなげるための接続部分です。
人工歯の土台となる部分で、かみ合わせにより角度を調整して装着します。
「上部構造」は、人工歯のことです。
主に、インプラント治療ではセラミック(陶材)でできた白い被せ物をします。
これにより、天然歯とかわらないくらい美しくて自然な見た目を再現できるのです。
インプラントと差し歯の違いとは?
「インプラントは差し歯でしょ?」と思われる方も少なくありません。
よく勘違いされやすい治療です。
インプラントは、顎の骨に人工の根っこを埋め込む手術が必要となります。
自分の歯がいっさい残っていない部分を人工歯で補うことができる治療がインプラントです。
一方、差し歯は手術が必要ではありません。
自分の歯の根っこのみがある状態で、被せ物をする方法を一般的には「差し歯」と呼びます。
残っている歯の根っこの神経を取り除く「根管治療」を行い、土台を立てて被せ物をする流れが一般的です。
根っこの状態によって「根管治療」の治療の回数が変わりますが、差し歯をいれるまで少なくとも1〜2ヶ月くらいはかかります。
「自分の歯の根っこが残っているかそうでないか」で、インプラントにするか差し歯にするか、治療方法が変わります。
インプラント治療の成功や寿命ってどれくらい?
インプラント治療をしたいけれど、「成功率は?」「寿命は?」と気になることがたくさんあります。
インプラント治療をするのであれば、できるだけ長く使用したいですよね。
インプラント治療における成功とは
インプラント治療における成功とは、
1.患者さんと歯科医師の両者が満足している
2.インプラントに痛み不快感、知覚の変化、感染の兆候がない
3.動揺がない
4.インプラント周囲の垂直的な骨吸収が 0.2mm 以下
という条件を満たしていることが成功の基準とされています。
そのため、インプラントの寿命が長い=成功という訳ではありません。
インプラントの生存率
インプラントが長く使用できるかどうかは、インプラントを埋め込む場所や部位、埋め込むときの骨などの条件により異なります。
部分的なインプラントおよび全部の歯を失って、すべてインプラントで補った症例の10~15年を調査した結果によると、
・上の顎に埋め込んだインプラントは90%程度
・下の顎に埋め込んだインプラントは 94%程度
・「抜歯すぐ」「骨移植」を伴ったインプラントは87~92%程度
とわかっています。
上下ともに、インプラントの生存率は高い傾向ですが、顎の骨の厚みや量が少ないケースはインプラントの生存率が低い傾向にあります。
ただし、それでも87〜92%の生存率で、多くの方がインプラントを長く使用できていることに間違いはありません。
インプラントを長期に使用するためには、インプラントの手術が重要と考えている方もいるかもしれません。
じつは、インプラントの手術後、インプラント治療を終えた後の過ごし方でも、インプラントの生存率がかわるのをご存じでしょうか。
たとえば、インプラントの手術後はできるだけ治療部位に刺激を与えないようにして過ごすために、血行がよくなる「入浴」「運動」「飲酒」は控えることが大切です。
出血が多くなり、歯ぐきの腫れや痛みがでると手術後の傷の治癒が遅れる原因になりかねません。
また、「人工歯を装着したらもう安心!」そう思いたい気持ちもありますが、インプラント治療を終えてからのメンテナンスでインプラントの寿命は左右されます。
インプラントは、歯周病に似た「インプラント周囲炎」という病気になることがあり、気が付かないでいるとインプラントが抜け落ちるリスクがあります。
インプラント周囲炎を予防するには、ご自宅での歯磨きはもちろん、歯科医院での定期的なクリーニングが大切です。
最初の年は3ヶ月に1回、それ以降は年に2〜3回のペースで歯医者にメンテナンスに通いましょう。
(出典:厚生労働省‐歯科インプラント治療のためのQ&A より)
失った歯の部分を補う義歯を「インプラント」にするメリットとデメリット
インプラントで失った歯を補うメリットとデメリットをみてみましょう。
インプラントのメリット
インプラントのメリットはさまざまで、快適に過ごすためにインプラント治療を選択する方が多くいらっしゃいます。
・天然歯のような自然で美しい見た目
・噛む力が天然歯と同じくらいある
・自立しているため他の歯や歯ぐきに負担をかけない
・今までのように歯ブラシでお手入れができる
・入れ歯のように金属のバネが見えることがない
・ブリッジのように健康な歯を削る必要がない
インプラントは、見た目はもちろん機能も優れています。
インプラントは、お口を大きく開けてもパッと見て人工歯と気が付かれることはほとんどありません。
被せ物に使用されるセラミックは、天然歯の色味を細かく再現することも可能で、自然な白さを追求できます。
また、入れ歯のような金属のバネが目立つことや、外れる心配もなく会話や食事を楽しむことが可能です。
インプラントであれば、見た目にコンプレックスを抱くことがないため、自分に自信がつき、自然と笑顔が増えて性格が明るくなる方もみえます。
見た目が美しいことは、心にもよい変化を与えるのです。
さらに、インプラントは自立しているため、天然歯と同様の噛む力が再現できます。
そのため、噛み心地は快適で、食事をいつまでも美味しく摂ることが可能です。
しっかり噛むことができると、
・顎や脳に刺激が伝わり「認知症の予防」になる
・唾液が分泌されて「むし歯や歯周病、口臭の予防」になる
・全身のバランスが整い「肩こりや腰痛が改善」される
など、身体にもよい影響を与えます。
インプラントのデメリット
・治療の期間が長い
・手術が必要のため全身の管理が必要
・全額自己負担
・顎の骨が少ないケースは先に骨を増やす治療を行う
インプラントは、顎の骨に埋め込むための手術が必要になるため、治療期間が「入れ歯」や「ブリッジ」より長くなります。
また、安全性の高い手術を提供するために、全身疾患の有無や服用されているお薬などの管理が大切です。
場合によっては、インプラント手術をする時期が伸びることもあります。
さらに、顎の骨が少ないと診断された方は、インプラント体(人工の根っこ)を埋入する前に、骨を増やすお薬を入れる手術をすることがあります。
このケースでは、インプラント体と顎の骨がしっかり結合するのに時間を要するため、治療が長くなるのです。
「入れ歯」や「ブリッジ」は保険診療内で治療をすることが可能ですが、「インプラント」は保険が適用できないため費用は全額自己負担です。
ただし、美しい見た目で耐久性も高いインプラントは、長い目でみるとメリットの方がかかる費用を上回る見込みは十分にあります。
インプラント治療の流れとは?
インプラント治療の流れをみてみましょう。
カウンセリング
カウンセリングルームで、お口の中の状態や全身疾患の有無など詳しい問診をさせていただきます。
インプラント治療についての質問などがあれば、お気軽におたずねください。
精密検査と診断
インプラント治療ができるかどうか、判断するために精密検査をします。
お口の中の写真やレントゲン撮影、歯のチェックなどを行います。
大森わたなべ歯科では「歯科用CT」でお口の中を撮影するため、顎の骨の密度や神経などの位置を3Dの立体画像で確認することが可能です。
これにより、インプラントを埋入する位置を精密に判断することができます。
また、大森わたなべ歯科の院長は、日本口腔インプラント学会 認定医のため、豊富な知識と経験で患者さんに適切な治療を提案、実施することができます。
万が一、検査によりむし歯や歯周病が発見された場合は、インプラント治療の前に処置を行います。
1次手術
長時間の手術になるため、大森わたなべ歯科では患者さんにゆったり、リラックスして治療を受けていただけるように「個室診療室」を完備しています。
歯ぐきを切り開き、顎の骨にインプラント体を埋め込むのが、1次手術です。
インプラント体と顎の骨がしっかり結合するまで、数ヶ月かかります。
2次手術
しっかりインプラント体と顎の骨が結合したら、歯ぐきを再度切り開き、アバットメント(土台)を装着します。
アバットメントを装着したら、型取りを行い、セラミックの被せ物を製作するのです。
人工の歯を製作して装着
歯ぐきの傷口がしっかり治り、セラミックの人工の歯が完成したら、いよいよ装着です。
定期検診
インプラント治療を終えても、長く使用するためには歯医者に「定期検診」を受けに通うことが大切です。
患者さんのお口の状態にもよりますが、インプラントを入れてから1年間は3ヶ月に1回のペースで通っていただきます。
インプラントに問題がなければ、2年目からは年に2〜3回程度、定期検診に通いましょう。
日本口腔インプラント学会「認定医」がいる大森わたなべ歯科へご相談を
キッズスペースやおむつ交換台のある歯医者【大森わたなべ歯科】は、お子さんをお連れの方も通いやすいのが特徴です。
インプラント治療のご相談の方は、スムーズにご案内するためにお電話かインターネット(24時間対応)でご予約をお願いいたします。
最初のカウンセリングでは約60分時間をかけて、じっくりお話しいたしますので、ご予定をご確認の上ご予約ください。
東京都大田区大森北1丁目8-13 カスタリア大森Ⅱ 2階
TEL:03-5764-5555
大森駅から徒歩2分の立地で、エレベーターを利用することが可能です。
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