子どもの歯はいつ生えるの?~歯が生える順番や歯医者デビューのタイミング~
皆さん、こんにちは。
大森駅から徒歩2分の歯医者【大森わたなべ歯科】です。
「子どもの歯はいつ生えてくるんだろう?」と、お子さまのお口の中を見るたびに疑問に思っていませんか。
そこで今回は、子どもの歯が生える順番や時期、歯医者デビューのタイミングや気を付けたいことを解説します。
渡邊 正紘 院長
2004年鶴見大学歯学部卒業歯科医師免許取得後、同大学付属病院第二総合歯科にて研修。
その後、東邦大学医療センター大森病院 口腔外科にてレジデントとして従事したのち、東京、埼玉、神奈川の歯科医院に勤務。神奈川の医療法人では副院長を務めた。
医院名:大森わたなべ歯科院長
所在地: 〒143-0016
東京都大田区大森北1-8-13
カスタリア大森Ⅱ 2階
大森駅徒歩2分
Contents
子どもの歯が生えるのはいつ?
子どもの歯が生えるのは、個人差はありますが、生後6ヶ月前後です。
歯が生えてくるころから離乳食が始まる、と覚えておくとわかりやすいでしょう。
お子さまによっては、生まれてすぐに歯が生えていることもあり、授乳の際に気付く方もしばしばいらっしゃいます。
周りのお子さまが早くに歯が生えていると、「いつ歯が生えるのだろう……」と心配になる気持ちはわかりますが、8ヶ月過ぎに生えることもありますので、気長に待ちましょう。
歯が生えてくるか心配であれば、歯科医院に相談にお越しください。
歯が生える前でも、歯医者はいつでも受診していただけます。
子どもの歯が生える前兆
子どもの歯が生える時期の目安はわかっていても、「本当に生えてくるのかな?」と不安になるときもありますよね。
そんなときに参考にしてほしいのが、歯が生える前兆です。
「もうすぐ子どもの歯が生える!」というサインがありますので、赤ちゃんをよく観察してみましょう。
よだれが増える
ダラダラとよだれがお口から垂れるくらいの量になったら、そろそろ歯が生える時期です。
5ヶ月くらいでよだれの量が増えることから、食事への興味やお口の機能を整える準備をしていることがわかります。
まだ食べものを飲み込む力がしっかり備わっていないために、口からよだれが垂れるのです。
お口周りがよだれで荒れることがありますので、口周りを保湿し、よだれかけを使用してよだれを拭き取ってあげましょう。
ものを口の中に入れる
床に落ちているおもちゃや目の前にあるものを何でも口に入れる時期は、歯が生えてくる前兆です。
歯ぐきがむずむずして不快な感覚があるのを紛らわすために、歯ぐきでおもちゃなど硬いものを噛もうとします。
このころは、「歯固め」とよばれるおもちゃをお子さまに与えて様子をみましょう。
歯固めは、噛む練習にもなり、歯ぐずりを軽減する効果を期待できます。
まだ一人で歩くことはない年齢ですが、手の届く位置や床に口の中に入れられるサイズのおもちゃなどが置いてあると、誤嚥するリスクがあります。
トイレットペーパーの芯を通り抜けるサイズの小さいおもちゃは、飲み込む危険があるので、手の届かないところに閉まっておくとよいでしょう。
ぐずる
歯が生えるときの違和感により、何もしていなくてもぐずることが増える傾向にあります。
これを、歯ぐずりと呼びます。
そのため、赤ちゃんの気を紛らわせるために、歯固めを使用したり、散歩をしたりして気分転換をさせてあげるとよいでしょう。
ぐずるのは、日中だけではなく夜泣きとして現れることもありますが、もうすぐで歯が生える前兆といわれています。
また、食事を摂りたくないなど食欲不振になるお子さまもいらっしゃいます。
手で口の中を触る
手で口の中を触る回数が増えたら、歯が気になりはじめているのかもしれません。
ただし、この時期の指しゃぶりは、歯並びに影響があることはほとんどありませんので、ご安心ください。
指しゃぶりは、赤ちゃんにとって不安な気持ちを落ち着かせるための動作で、歯が生えそろう3歳くらいまでは様子をみても大丈夫です。
そうはいっても、口の中を手で触ったり、指しゃぶりをしたりすることが増えるため、手を清潔にしておきましょう。
乳歯の生える順番と注意点
乳歯が生えるのは、生後6ヶ月前後で、2歳半くらいまでには生えそろいます。
一度にすべての乳歯が生えるわけではなく、徐々に生えそろうため順番を把握しておきましょう。
乳歯の生える順番
【1】6ヶ月前後で下の中心の歯(A)が生える
【2】11ヶ月~1歳くらいまでに上下の前歯(A・B)が計8本生える
【3】1歳6ヶ月くらいで奥歯(D)が4本生える
【4】2歳くらいに犬歯(C)が4本生える
【5】2歳半くらいに奥歯(E)が4本生える
上記のように、歯が生える順番がある程度決まっています。
ただし、お子さまによっては先にBから生えてきたり、生える時期になってもなかなか生えてこなかったりすることもあるため、順番や年齢は気にしすぎないようにしましょう。
また、乳歯の本数は永久歯よりも少なく、全部で20本です。
注意点
歯が生える時期になっても、歯が生えない場合は慌てずに歯医者に相談しましょう。
年齢は目安ですので、お子さまの顎の成長や歯の成長速度により歯が生える時期に個人差があります。
まれに、もともと歯の本数が少ないお子さまもいらっしゃいますので、歯医者でレントゲン撮影をして確認します。
また、歯が生えてきたと思ったら、隣り合う歯と歯がつながっているケースがあります。
これを癒合歯(ゆごうし)と呼び、歯の成長過程で分離できないまま生えた状態です。
乳歯の前歯に発生することが多い傾向にあり、永久歯への生え変わりに影響を与えることがあります。
歯がつながって生えてきた場合は、一度小児歯科で診てもらうとよいでしょう。
歯が生えはじめるころには、離乳食を開始する赤ちゃんも少なくありません。
そして、離乳食が完了する1歳くらいには、上下の前歯が8本生えます。
この離乳食完了時を目安に卒乳することで、むし歯のリスクを軽減することが大切です。
卒乳が遅れるにつれて、むし歯の発生率が高まるということがわかっています。
歯が生えはじめたらむし歯にならないように、歯磨きを開始しましょう。
(出典:厚生労働省e-ヘルスネット_卒乳時期とむし歯の関係) >
ご自宅での歯磨きでの予防ケアはもちろん、当院ではむし歯からお子さまの歯を守るために、「フッ素塗布」や「シーラント」を行っていますので、お気軽にお尋ねください。
フッ素塗布
フッ素塗布は、歯の表面に高濃度のフッ素を塗ることで以下の効果を期待できます。
・むし歯に強い歯に育てる(歯質強化)
・むし歯の活動を抑える
・初期のむし歯を治癒する力を促進(再石灰化)
歯が生えて、うがいができるお子さまであれば、フッ素塗布でむし歯予防を行えます。
特に生えたばかりの乳歯はやわらかく、永久歯よりもむし歯になりやすい傾向にあるので、早めにフッ素塗布を行ってむし歯に強い歯に育てましょう。
また、むし歯が活発になると、酸を発生して歯の表面を溶かしてむし歯にするのですが、フッ素を定期的に塗布していればむし歯菌の活動を抑えることが可能です。
さらに、歯の表面が白くて濁った状態である「白濁」というむし歯の初期段階は、フッ素塗布で自然治癒を促進することができます。
シーラント
乳歯の奥歯が生えたら、シーラント処置を受けましょう。
歯が生えはじめると、お子さまだけでは歯磨きが難しいため、保護者の方が歯磨きをするように市の健診などで指導されます。
そうはいっても、奥歯までしっかり確認して念入りに磨くのは難しいのが現状です。
なぜなら、乳歯の奥歯(D・E)のかみ合う面は溝が複雑で、食べかすを取り除きにくいからです。
しかし、その状態を放置しておくとむし歯が発生するリスクが高まりますので、歯科医院で奥歯の溝を埋める処置を行うとよいでしょう。
予防の一環として行うシーラントは、歯を削るなどお子さまに負担がかかることは行いません。
奥歯の溝に歯科用プラスチックを埋めて、光を当てて固まらせます。
これにより、溝に食べかすが詰まるのを防ぎ、歯磨きのテクニックがなくても磨き残しが減るため、むし歯を予防しやすくなります。
歯医者デビューのタイミングとは?
歯磨きデビューのタイミングは、生後6ヶ月前後で歯が生えたときです。
お口の中に異変があったり、歯がむし歯にかかったりしてから歯医者に行くのはおすすめしません。
歯医者と聞くと、「むし歯を治すところ」というイメージを持っている方もいらっしゃると思いますが、「歯を健康に保つために予防に通うところ」という意識に変えましょう。
特に、子どものころに経験したことは大人になっても強く印象に残るものです。
歯医者デビューがむし歯の治療であれば、お子さまは「歯を削る」などの印象が強くのこり、歯医者嫌いになったり、治療を拒否したりする可能性があります。
歯医者に楽しく通っていただき、歯の健康を守るためには、お口が健康なうちから歯医者に通院することが大切です。
当院は小児歯科があり、お子さまの年齢やお口の状態に合わせた予防ケアプランをご提案できます。
歯が生えたら歯医者デビューをして、ご一緒にお子さまの歯やお口を健康に保っていきましょう。
歯医者デビューで気を付けたいこと
歯医者デビューは歯が生えたらするのが、よいタイミングです。
ここからは、より楽しくお子さまが歯医者に通える工夫を紹介します。
小児歯科へ通院する
はじめての歯医者デビューは、小児歯科のある歯医者に行くとよいでしょう。
小児歯科では、一般歯科よりもお子さまの診療に慣れており、歯科医師やスタッフがお子さまに対する知識や経験が豊富です。
当院では、お子さまのやる気や年齢などお一人お一人に合わせて診療を進めますので、何でもご相談ください。
午前中の機嫌がよいときに歯医者に行く
子どもは、お腹が空いた、眠い、疲れたなどの理由で機嫌が悪くなることもしばしばあります。
そのため、午前中の機嫌がよいときに歯医者デビューをするのがおすすめです。
また、歯医者に行くときの服装は身軽にしておくと、診療中にリラックスできます。
嘘をつかない
歯医者に行くのに、「買い物に行くよ」などと嘘をついて自宅から連れ出すのはよくありません。
歯医者についたらお子さまは嘘をつかれたと思い、保護者の方への信頼関係が崩れます。
すると、「治療中にも嘘をつかれるのではないか」と疑心暗鬼になり、治療に集中できなくなります。
歯医者に行くときは、「これから歯をきれいにしてもらおうね」「すっきりするから歯医者に行こう」などと、前向きな声掛けをしてから受診しましょう。
待ち時間は普段通り過ごす
歯医者に到着してからは、待合室でお待ちいただきますが、保護者の方が焦ったり、緊張したりするのは控えましょう。
お子さまは、保護者の顔や態度をよく観察しているため、緊張感などが伝わる可能性があります。
待合室では、普段通りお子さまと世間話を楽しみながら、リラックスした状態でお過ごしください。
歯が生えたら小児歯科に通院しよう
JR大森駅から徒歩2分の歯医者【大森わたなべ歯科】は、小児歯科がありお子さまお一人お一人に合わせた診療を行っています。
「子どもの歯はまだ生えないの?」「歯の本数が足りない」など、お子さまのお口のことで疑問がありましたら、何でもご相談ください。
当院は、土曜も17時まで診療を行っています(2023年10月現在)ので、平日お仕事や家事でお忙しい方もお子さまとご一緒に通院することが可能です。
また、待ち時間に楽しく過ごしていただけるように、キッズスペースを完備しましたのでご利用ください。
さらに、おむつ交換台を設置しているため、おむつをしているお子さまも通いやすいのが特徴です。
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